まくらのソーシング

つれづれなるままに書いていこうと思うのです。

オブラートに包む

先日薬局に行った。
処方待ちの間に薬局内の商品陳列棚を眺めていてオブラートを発見した。

オブラートってご存知だろうか?
粉薬を包むことで飲みやすくするデンプンでできた紙みたいなシート。
ボンタンアメなんかを包んであるアレがオブラートです。

久しぶりに見たな〜なんて思いながら、「オブラートに包む」という
表現を今時の若い子たちは使うのだろうかとふと考えた。

そもそも

・「オブラートに包む」という表現はいつできたのか?
・英語と日本語混合してるけど和製英語
英語圏ではなんて表現する?

と、いろいろ気になってきたのでグーグル先生に訪ねてみた。

まず表現の由来については、全然わからなかった。汗
ただ、現在普及している薄型のオブラートは小林政太郎という人が
1902年に開発したらしい。(なんと日本製!)
なので表現の起因は1902年以降だろうというなんとなくの想像だけできた。

また、なんとオブラートは英語ではなくオランダ語だった。(oblaat)
「オブラートに包む」という表現はオランダ語と日本語の混合表現ということになる。
これもまあ憶測だが和製の表現なのだろう。

ますます英語圏での同一表現が気になってくるが、英語圏では
”sugarcoated”という形容詞(過去分詞)がもっとも近い表現になるようだ。
あちらでは「オブラート」ではなく「糖衣」で包むんですね。

「オブラートに包む」=「相手を刺激しないように直接的な表現を避ける」という意味なのに対し、
「sugarcoated」=「不快な事実を隠す」あるいは「体裁をよく見せる」という意味なので、
厳密には少しニュアンスは違うことになる。

つまり、オブラートに包むのは相手が気を悪くしないようにする行為だが、
糖衣に包むのは自分に対する批判を和らげる意味合いが強い行為ともとれる。

こんな慣用表現一つとっても、日本と欧米の考え方の差が感じられるようで
非常におもしろいなと感じた。

オブラートに包んで言いたがるのは日本人の長所でも短所でもありますよね。